今回は挨拶ってそもそもなんでしなくちゃいけないの?挨拶するとどんな良い事があるの?ってお話をします。

子供達には常日頃から「挨拶をしなさい」「物を大切にしなさい」「靴を揃えなさい」「人を尊重しなさい」と言い聞かせています。

私が挨拶や人、物を大切にするようによりいっそう指導するようになった、キッカケの体験談を一つお話します。

以前から挨拶を癖付けたくて、子供達が道場に入る時は一礼しながら「押忍!」と言うように指導してました。そして私も掃除や何か作業をしていても生徒の方を向いて手を上げながら「押忍!」と大きな声で返事してました。

しかし、一向に子供達がキレイな所作で一礼しながら挨拶できずに、ただただ元気よく「オスッ!!」と言うところまでに留まっていました。

挨拶できない訳ではないのですが、せっかく空手道をやっているのだからキチンと礼をしながら挨拶してほしいなと悩んでいました。

そこである時にふと自分の言い方と子供達の言い方が似ている事に気付きました。そしてもしかしたら私が正しい所作で挨拶すれば子供達もキレイに一礼しながら挨拶してくれるのではないかと考え実践してみました。

子供達には道場に入る時に一礼しながら「押忍」(失礼しますの意味で)と挨拶し、私のところまで来てもう一度一礼しながら「押忍」(宜しくお願いしますの意味で)と言うようにして、師範の私も何かをしながら挨拶せずに子供に向かって一礼しながら「押忍」というようにしました。

するとやり方を変えた瞬間から子供達はしっかり一礼するようになったのです。ある意味それまでは子供達を子供扱いし、時には挨拶してきても何かしながら返事をしたりしてました。ですが、目上の人が挨拶してきたら絶対にそうはしません。

私が子供達を一人の人として大切に扱い、尊重し、礼節を持って正しく一礼しながら挨拶をすると、子供達も私に対してちゃんと挨拶を返さなくてはと本能的に反応してしまうようです。

この経験から、挨拶はもとより相手を尊重する心なども自分からするから、相手も自分に返してくれるものなんだと感じました。

他にも私が練習前に疲れていても、空元気でも良いから元気よく練習に臨んで生徒達を元気にしようと思っていると、いつの間にか生徒達から元気を分けてもらっている事にハッと気付きます。

つまり挨拶も尊重する心も、自分からすると相手が返してくれると気付き、テイク&ギブではなくギブ&テイクなのだと思います。

それからは「人を尊重できない人は人から尊重されないよ」「人を応援できない人は人から応援されないよ」「物を大切にできない人は人を大切にできないよ」と良く話しています。

ですので、自分からキチンと挨拶できる人は相手からキチンと挨拶されるようになります。

次回はもっと具体的に挨拶をする意味についてお話します。